原子力発電所の稼動状況をご存知ですか?
幸運なことに、全54基中、3基だけが稼動中です(2012年2月10日現在)。
東日本大震災による福島第一原発事故以来、国民の多くが原発に反対を
表明しています。
ところが電力会社と政府は再稼動を強く主張しており、その動きが
活発化しています。現在、新聞やTVで大きく取り上げられている
関西電力の大飯原発の再稼動への動きが好例です。
現時点では原発の再稼動の条件は『昨年、実施されたストレステスト
(耐性評価)に合格していること』ですが、福島第一原発事故の原因と
対策がまったく反映されていないストレステストに合格しても無意味です。
ストレステストは、全国の原発が福島第一原発事故の二の舞になることを
避けるために昨年、導入されたテストにもかかわらず、福島第一原発事故の
原因とその対策が全く反映されておらず、ナンセンスの一語に尽きます。
福島第一原発事故の原因と対策は、かの悪名高い原子力安全・保安院
(経済産業省)が調査・検討中で、中間報告として、各電力会社の既存の
原発に対して要求する30項目の対策が公表されています。
以下がそれです。
(1)送電線や原発の受電設備など外部電源設備の強化(4項目)
(2)非常用発電機や蓄電池の浸水対策や多重化など原発内の
電気設備の強化(7項目)
(3)原子炉や使用済み燃料プールの冷却設備の多様化や
浸水対策など冷却のしくみの強化(6項目)
(4)放射性物質を閉じ込めるしくみの強化(7項目)
(5)原発内の通信や放射線のモニタリング強化など(6項目)
現状で東日本大震災と同じような災害が発生すると、
各地の原発が第二、第三の福島第一原発となる危険性が
非常に高いことを意味しています。
こんな状況で、皆さん、原発の再稼動に同意できますか?