2016年5月に開館した「長野市芸術館」は、『ステージがよく見えない席』トラブルで
開館までごたごたがあったようです。
新聞報道によると、長野市に引き渡された時点で、メインホール2階の左右両端付近の
約90席ではステージの一部が見えないことが判明しました。長野市は218席の下に
高さ18~26cmの金属製土台を入れる改修を実施しましたが、『ステージの約3割が
見えない席』が16席残っているそうです。
長野市は公演内容により『ステージがよく見えない席』だけチケットを安くすることを
考えているようです。
『ステージがよく見えない席』は珍しいことではありません。1961年に開館した
東京・上野の東京文化会館も施工当初、2階以上の『ステージがよく見えない席』を
解消するため改修を行っていますし、東京・初台の新国立劇場にも『ステージが
よく見えない席』があり、公演内容により席を差配しているそうです。
筆者も『ステージがよく見えない席』を体験しています。
東京・紀尾井町の紀伊国屋ホールでの公演に何回も出かけていますが、2階の左右席に
ステージの左右サイドの約3割が見えない席があります。
友人・知人が出演する演奏会ではステージの一部が見えないと非常に困りますので
『ステージがよく見えない席』には座らないようにしています。
観客の気持ちを理解し、設計段階で『ステージがよく見えない席』をなくすよう
考慮すべきだと思います。
既存ホールの中に『ステージがよく見えない席』がある可能性もありますので
皆様もお気をつけください。