保育園の待機児童が一向に減りそうにありません。
なぜなのでしょうか?
原因も判明しており、対策も明らかなのに改善される見込みが全くありません。
非常にひどいのが国会の“待機児童問題”に対する認識の低さです。
テレビでも大きく取り上げられましたが、
・「保育園落ちた日本死ね!!!」と書き込まれたブログに対する国会での
安倍首相の答弁が「匿名だから確認しようがない」と実にひどいものでした。
待機児童の実態を認識していればこんな答弁にはならなかったはずです。
・上記ブログ(待機児童問題)の質疑に自民党議員団から「出典を示せ!」と
野次が飛んでいて、自民党議員団も待機児童問題に対する認識を
全く持っていなかったことを示しています。
こんな状態では改善の見込みは全くないですね!
待機児童問題の原因は大きく3つあります。
原因1:保育所、保育士の大きな不足に対して国が子育て支援に投じる予算が
少なすぎます。対GDP(国内総生産)で、
-フランスの1/3
-北欧諸国の1/4
しか投じていません。
原因2:保育所開設の認可は地方自治体が与えます。保育所には国の規制があり、
更に地方自治体が上乗せで規制を加えており、規制クリアが厳しく
かつ認可取得に時間がかかります。
原因3:保育士の給与水準が低く、なり手も少なく、資格を持っていても
働かない状況にあり、保育士が大幅に不足しています。
給与水準(平成27年度):保育士の平均給与 21.9万円/月
全産業労働者の平均給与 33.3万円/月
すなわち、
-必要な保育所開設の予算を投じていない(原因1)
↓
-保育所開設の予算があってもなかなか認可が取得できない(原因2)
↓
-保育所を開設しても必要な保育士数を確保できない(原因3)
の図式になっており、待機児童数が減らないのは当然ですね !!