『週刊現代』によると、「国立国際医療センター」には新型コロナウイルス感染者の
情報を収集したデータベースがあり、2万件を超える症例が集まっています。
新型コロナウイルス感染症は高齢者にとって非常に怖い病気と言われていますが、
新型コロナウイルス感染症で命を落とした4000人の症例を分析した結果、
持病・既往症が深く関係していることが明らかとなっています。
○新型コロナウイルス感染による死亡率が高い上位7つの既往症
順位 既往症 死亡率 代表的症例
1位 腎機能障害 44.0% 腎不全、腎炎
2位 心疾患 40.5% 狭心症、大動脈瘤
3位 脳血管障害 39.5% 脳梗塞、脳出血
4位 癌(がん) 30.4% 胃がん、大腸がん
4位 慢性肺疾患 30.4% 肺気腫、間質性肺炎
6位 糖尿病 25.8% 2型糖尿病
7位 肝疾患 25.6% 肝硬変、肝炎
ちなみに持病や既往症がない人の死亡率は8.0%です。
慢性肺疾患が死亡率のトップでないのは新型コロナウイルス感染症が
『血管病』(全身で血液凝固を引き起こし、血栓を作る病気)であるからです。
死亡率が高い上位7つの既往症(上記)のうち重症化しやい既往症は以下の通りです。
○新型コロナウイルス感染による重症化しやすい上位6つの既往症
順位 既往症 倍率
1位 慢性肺疾患 5.7倍
2位 腎機能障害 4.0倍
3位 癌(がん) 3.6倍
4位 心疾患 3.4倍
5位 肝疾患 3.0倍
6位 肥満 3.0倍
上記の倍率は持病や既往症がない人の重症化のしやすさを1倍としたときの
倍率です。
病気でない”肥満”が6位にありますが、新型コロナウイルスに感染した肥満の人も
注意が必要です。
・BMI30(160cmで約77kg、170cmで約87kg)の人は
重症化が普通の人の3.0倍となります。
・BMI40(160cmで約103kg、170cmで約116kg)の人は
重症化が普通の人の4.5倍となります。