温水洗浄便座の代表格であるTOTOのウォシュレットは、世界的には
これまで「ガラパゴス製品」と言われ、海外では広く普及してきませんでした。
日本国内では温水洗浄便座は、1992年の普及率14%から2020年の
80.2%まで上昇し、欠かせない設備となっています。
それに対して米国での普及率は10%程度、中国では5%程度と言われています。
なぜ海外では広く普及してこなかったのでしょう?
その理由は、
・米国では公の場でトイレの話題は敬遠される風潮であるため
営業活動が難しかった
・地震の少ない欧州では数世紀前の住宅が多く使われており、
温水洗浄便座を設置するためには電源を引く費用がかかる
・水が硬水のため故障を誘発する恐れがある
などです。
それが昨年、異変が起き米国市場で販売台数が8割増と売り上げが急伸しました。
それは次のような状況からです。
✓新型コロナウイルス禍で深刻な紙不足が発生し、各地でトイレットペーパーが
品薄となりウォシュレットが注目されるようになりました。
✓大手ネット通販サイト「アマゾン」でも販売されており、ネット購入者による
レビューで使い心地の良さが広く知られるようになりました。
温水洗浄便座は使い始めるとやめられなくなりますので、今後、世界的にも
普及するでしょう。