<フレイルとは?>
皆さん、”フレイル”をご存知ですか?
最近、医療分野で使われることが多い用語です。
英語では”frail"と書き、”虚弱な”を意味していますが、日本の医療現場では
”要介護一歩手前(介護が必要になる兆し)の「加齢に伴い心身の機能が
低下した状態」を意味する”言葉として使われているようです。
<フレイルの評価基準>
フレイルの評価基準は5項目からなります。
項目 評価基準
1.体重減少 6ヶ月で2kg以上の意図しない体重減少
2.筋力低下 握力:男性 28kg未満
女性 18kg未満
3.疲労感 ここ2週間、わけもなく疲れたような感じがする
4.歩行速度 通常歩行速度が1.0m/秒未満
5.身体活動 以下の2つのいずれにも「週に1回もしていない」と回答
①軽い運動・体操をしているか
②定期的な運動・スポーツをしているか
<フレイルの判定>
上記5つの評価基準のうち3項目以上に該当する場合を”フレイル”としています。
<フレイルを防ぐ歩き方(ウォーキング)>
フレイルを防ぐ歩き方について、花王と国立長寿医療センターが
2022年7月に発表した研究結果では、
「歩数は1日6342歩、日常歩行速度は毎秒1.06m(時速3.8キロ)」
が健康な状態とフレイルの状態の境目と出ています。
参考)米ピッツバーグ大の研究(高齢者約3万4500人を調査)によると、
歩行する速度が速い人ほど生存率が高く、遅い人ほど低くなるとの
データが得られている。
65歳の男性を例にすると、
秒速1.6mで歩く人の平均寿命は95歳以上、
秒速0.8mで歩く人の平均寿命は約80歳、
秒速0.2mで歩く人の平均寿命は約74歳、
と大きな差がある。